邂逅の間

「ブギーポップ」の足跡
最近、「ブギーポップ」という言葉を巷でも耳にすることが多くなりました。 この「ブギーポップ」というのは、 上遠野浩平さん原作の小説のシリーズ名でして(そんな事わかってるって?(^^;)、 ライトファンタジーという小説ジャンルにおいて、 また小説以外へのメディア展開のソフトとして脚光をあびている作品です。
ここでは作品内容についてはとりあえず置いておいて、 まず、「ブギーポップ」という作品が今までにどのような足跡を辿ってきたのかを見てみましょう。
年/月/日出来事
1998/2/10 単行本「ブギーポップは笑わない」出版。
「第4回電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞作」という、なりもの入りでの登場でした。
1998/8/10 単行本「ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーターPart1」「同Part2」 2冊同時出版。
1998/12 東京都内の某書店で緒方剛志「ブギーポップ」原画展が開かれる。
1998/12/10 単行本「ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ」出版。
1998/12/18 季刊誌「電撃hp」創刊号に「夜明けの口笛吹き」「ブギーポップの誕生」の短編2編が掲載される。
同時に「電撃hp」への短編連載も明らかになる。
1999/1/25 雑草社の季刊誌「活字倶楽部」'99年冬号に上遠野浩平さんのエッセイが掲載される。
「歪曲王」を紹介する内容だったようです。
1999/2/10 単行本「ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王」出版。
同時に発表された「新世紀エンターテインメントグランプリ」でグランプリ受賞。
1999/2〜3 「電撃文庫」のTVコマーシャルで「ブギーポップ」のアニメーションが放送される。
1999/3/18 季刊誌「電撃hp」2号に短編「霧間凪のスタイル」が掲載される。
1999/5/10 「電撃hp」に掲載された3編を含む単行本「夜明けのブギーポップ」出版。
1999/5/10 電撃文庫の折込広告「電撃の缶詰」1999年5月号にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
1999/5 千葉県内と埼玉県内の某書店で「ブギーポップイラスト展」が開かれる。
1999/6/18 季刊誌「電撃hp」3号に短編「メタル・グゥルー」が掲載される。
この号では「ブギーポップ・イン・ザ・ネット」という ブギーサイトの特集もやっています。
1999/7/26 雑草社の季刊誌「活字倶楽部」'99年夏号に上遠野浩平さんのインタビューと ブギーポップシリーズの特集が掲載される。
1999/8/7 月刊誌「電撃Animation Magazine」9月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第1話が掲載される。
1999/8/10 単行本「ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師」出版。
1999/8〜9 「電撃文庫」のTVコマーシャルで「ブギーポップ」のアニメーション第2弾が放送される。
1999/8〜9 某書店の複数の箇所で「ブギーポップイラスト展」が開かれる。
開催箇所はかなり多かったようですが、オフィシャルの情報がなく、不明な点が多いです。
1999/9/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」10月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第2話が掲載される。
1999/9/18 季刊誌「電撃hp」4号に短編「ロンドン・コーリング」が掲載される。
この号では上遠野浩平さんのインタビューもあります。
1999/9/29 メディアワークスより TVアニメ「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom」と 実写映画「ブギーポップは笑わない」の正式な制作発表が行われる。
1999/9/29 メディアワークスがブギーポップの公式ページを開設する。
1999/10/9 月刊誌「電撃Animation Magazine」11月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第3話と、 「ブギーポップ制作日誌#1」が掲載される。
この号ではTVアニメの巻頭特集も組まれています。
1999/10/18 月刊誌「コミック電撃大王」11月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第1話が掲載される。
1999/10/21 東映が実写映画「ブギーポップは笑わない」 の公式ページを開設する。
1999/11/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」12月号に 「ブギーポップ制作日誌#2」が掲載される。
1999/11/18 月刊誌「コミック電撃大王」12月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第2話が掲載される。
1999/12/10 単行本「ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕」出版。
1999/12/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」1月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第4話と、 「ブギーポップ制作日誌#3」が掲載される。
1999/12/18 季刊誌「電撃hp」5号に短編「死神を待ちながら」が掲載される。
この号では実写映画とTVアニメの巻頭特集も組まれています。
1999/12/18 月刊誌「コミック電撃大王」1月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第3話が掲載される。
2000/1〜3 TV東京系で アニメ「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom」が放送される。全12話。
2000/1/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」2月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第5話と、 「ブギーポップ制作日誌#4」が掲載される。
2000/1/18 月刊誌「コミック電撃大王」2月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第4話が掲載される。
2000/2/10 単行本「ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生」出版。
2000/2/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」3月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第6話と、 「ブギーポップ制作日誌#5」が掲載される。
2000/2/18 月刊誌「コミック電撃大王」3月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第5話が掲載される。
2000/2/20 夕張国際ファンタスティック映画祭で 実写映画「ブギーポップは笑わない」が特別招待作品として上映される。
2000/2/25 CDシングル「ニュルンベルクのマイスタージンガー第1幕への前奏曲」リリース。 短編「ブギートーク・ポップライフ」収録。
2000/2/25 TVアニメ「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom」の オリジナル・サウンドトラック、リリース。
2000/3/4 実写映画「ブギーポップは笑わない」の公開試写会が行われる。
2000/3/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」4月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第7話と、 「ブギーポップ制作日誌#6」が掲載される。
2000/3/11 実写映画「ブギーポップは笑わない」の一般公開が始まる。
2000/3/15 Dセレクション「Boogiepop and Others The Movie 映画ファンブック」出版。
エッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2000/3/18 季刊誌「電撃hp」6号に短編「チャリオット・チューグル」が掲載される。
この号は表紙が緒方剛志さん描き下ろしのブギーポップで、巻頭特集も組まれています。
2000/3/18 月刊誌「コミック電撃大王」4月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第6話が掲載される。
2000/3/25 CDアルバム「ブギーポップ 君に伝えたいこと」リリース。
2000/3/30 「緒方剛志画集 Boogiepop and Others」出版。
2000/4/5〜16 都内で緒方剛志さんのCG原画展が開かれる。
2000/4/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」5月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第8話と、 「ブギーポップ制作日誌#7」が掲載される。
2000/4/10 コミック単行本「ブギーポップ・デュアル」第1巻出版。
2000/4/10 TVシリーズシナリオ集「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom I」出版。
2000/4/18 月刊誌「コミック電撃大王」5月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第7話が掲載される。
2000/5/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」6月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第9話と、 「ブギーポップ制作日誌#8」が掲載される。
2000/5/18 月刊誌「コミック電撃大王」6月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第8話が掲載される。
2000/6/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」7月号に 「ブギーポップ制作日誌#9」が掲載される。
2000/6/10 TVシリーズシナリオ集「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom II」出版。
2000/6/11 スレイヤーズ&ブギーポップ同人イベント「POPLIFE」が東京で開催される。
2000/6/17 季刊誌「電撃hp」7号に短編「ミセス・ロビンソンの釈然としない日常」が掲載される。
2000/6/18 月刊誌「コミック電撃大王」7月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第9話が掲載される。
2000/7/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」8月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第10話が掲載される。
2000/7/14 実写映画「ブギーポップは笑わない」のDVDが発売される。
2000/7/18 「電撃hpコミックスペシャル」にエッセイ「末宮対談」が掲載される。
2000/7/18 月刊誌「コミック電撃大王」8月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第10話が掲載される。
2000/8/9 月刊誌「電撃Animation Magazine」9月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第11話が掲載される。
2000/8/18 月刊誌「コミック電撃大王」9月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第11話が掲載される。
2000/9/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」10月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第12話が掲載される。
2000/9/18 月刊誌「コミック電撃大王」10月号に コミック「ブギーポップ・デュアル」第12話が掲載される。
2000/11/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」12月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第13話が掲載される。
2000/11/27 コミック単行本「ブギーポップ・デュアル」第2巻出版。
2000/12/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」1月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第14話が掲載される。
2000/12/18 隔月刊誌「電撃hp」9号に長編「ビートのディシプリン」第1話「拝命と復讐」が掲載される。
2001/1/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」2月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第15話が掲載される。
2000/2/10 単行本「ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド」出版。
2001/2/10 コミック単行本「ブギーポップは笑わない」第1巻出版。
2001/2/18 隔月刊誌「電撃hp」10号に長編「ビートのディシプリン」第2話「追悼と動揺」が掲載される。
2001/3/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」4月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第16話が掲載される。
2001/4/10 月刊誌「電撃Animation Magazine」5月号に コミック「ブギーポップは笑わない」第17話が掲載される。
2001/4/18 隔月刊誌「電撃hp」11号に長編「ビートのディシプリン」第3話「成長と偶然」が掲載される。
2001/6/18 隔月刊誌「電撃hp」12号に長編「ビートのディシプリン」第4話「静止と油断」と コミック「ブギーポップは笑わない」第18話が掲載される。
2001/7/25 雑草社の季刊誌「活字倶楽部」'01年夏号に上遠野浩平さんのインタビューと ブギーポップシリーズの特集が掲載される。
2001/8/10 隔月刊誌「電撃hp」13号にエッセイ「竹泡対談」と コミック「ブギーポップは笑わない」第19話が掲載される。
2001/9/10 単行本「ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト」出版。
2001/10/18 隔月刊誌「電撃hp」14号に長編「ビートのディシプリン」第5話「距離と迂回」と コミック「ブギーポップは笑わない」第20話が掲載される。
2001/12/18 隔月刊誌「電撃hp」15号に長編「ビートのディシプリン」第6話「無明と暗黒」と コミック「ブギーポップは笑わない」第21話が掲載される。
2002/2/18 隔月刊誌「電撃hp」16号に長編「ビートのディシプリン」第7話「過去と未来」が掲載される。
2002/3/10 単行本「ビートのディシプリン SIDE1」出版。
2002/4/18 隔月刊誌「電撃hp」17号に長編「ビートのディシプリン」第8話「戦力と均衡」と コミック「ブギーポップは笑わない」第22話が掲載される。
2002/6/18 隔月刊誌「電撃hp」18号に長編「ビートのディシプリン」第9話「嫌悪と経験」と コミック「ブギーポップは笑わない」第23話が掲載される。
2002/8/10 隔月刊誌「電撃hp」19号に長編「ビートのディシプリン」第10話「閉鎖と方向」が掲載される。
2002/9/13 「電撃hp SPECIAL」にイラストノベル「Girl's Life〜彼女の生活〜」とエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2002/10/18 隔月刊誌「電撃hp」20号に長編「ビートのディシプリン」第11話「交錯と反撃」が掲載される。
2002/12/10 コミック単行本「ブギーポップは笑わない」第2巻出版。
2002/12/18 隔月刊誌「電撃hp」21号に短編「ミスター・ジンクスは遊ばない」が掲載される。
2003/2/18 隔月刊誌「電撃hp」22号に長編「ビートのディシプリン」第12話「死神と断片」が掲載される。
2003/3/10 単行本「ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ」出版。
2003/3/14 「電撃hp SPECIAL 2003 SPRING」にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2003/4/18 隔月刊誌「電撃hp」23号に長編「ビートのディシプリン」第13話「金剛と真珠」が掲載される。
2003/6/18 隔月刊誌「電撃hp」24号に長編「ビートのディシプリン」第14話「流転と暗転」が掲載される。
2003/8/10 単行本「ビートのディシプリン SIDE2」出版。
2003/8/20 隔月刊誌「電撃hp」25号に長編「ビートのディシプリン」第15話「直感と隠蔽」が掲載される。
2003/9/10 通販本「電撃ヴんこ」に短編「天使篇(真贋について)」が掲載される。
2003/10/18 隔月刊誌「電撃hp」26号に長編「ビートのディシプリン」第16話「抑制と魔女」が掲載される。
2003/12/18 隔月刊誌「電撃hp」27号に長編「ビートのディシプリン」第17話「理解と秘密」が掲載される。
2004/2/18 隔月刊誌「電撃hp」28号に長編「ビートのディシプリン」第18話「生者と死者」が掲載される。
2004/3/12 「電撃hp SPECIAL 2004 SPRING」にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2004/4/17 隔月刊誌「電撃hp」29号に長編「ビートのディシプリン」第19話「探求と転換」が掲載される。
2004/6/18 隔月刊誌「電撃hp」30号に長編「ビートのディシプリン」第20話「予定と選択」が掲載される。
この号では上遠野浩平さんと緒方剛志さんのインタビュー(電撃エンターテイナー・クローズアップ)もあります。
2004/8/21 隔月刊誌「電撃hp」31号に長編「ビートのディシプリン」第21話「帰還と再会」が掲載される。
2004/9/10 単行本「ビートのディシプリン SIDE3」出版。
2004/9/10 通販本「電撃h」にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2004/9/10 通販本「電撃p」にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2004/9/13 「電撃hp SPECIAL 2004 AUTUMN」にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2004/10/18 隔月刊誌「電撃hp」32号に短編「コールド・メディシン」が掲載される。
2004/12/18 隔月刊誌「電撃hp」33号に長編「ビートのディシプリン」第22話「接触と邂逅」が掲載される。
2005/2/18 隔月刊誌「電撃hp」34号に長編「ビートのディシプリン」第23話「太陽と戦慄」が掲載される。
2005/3/14 「電撃hp SPECIAL 2005 SPRING」にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2005/4/10 単行本「ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス」出版。
2005/4/10〜5/10 「電撃文庫 2005 SPRING 上遠野浩平フェア」開催。
2005/4/18 隔月刊誌「電撃hp」35号に長編「ビートのディシプリン」第24話「業と鼓動」が掲載される。
2005/4/25 雑草社の季刊誌「活字倶楽部」2005年春号に上遠野浩平さんの特集とインタビューが掲載される。
2005/5/18 講談社刊「ファウスト」5号に上遠野浩平さんの特集とインタビューが掲載される。
2005/8/10 単行本「ビートのディシプリン SIDE4」出版。
2005/11/10 通販本「電撃hPa」にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2005/12/10 隔月刊誌「電撃hp」39号に短編「クレイム・クラブのしきたり」が掲載される。
2006/4/10 単行本「ブギーポップ・イントレランス オルフェの方舟」出版。
2006/11/10 通販本「電撃BUNKOYOMI」にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2006/12/10 隔月刊誌「電撃hp」45号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第1炎「炎の魔女」が掲載される。
この号では上遠野浩平さんのインタビュー(著者インタビュー)もあります。
2007/2/10 隔月刊誌「電撃hp」46号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第2炎「青髭」が掲載される。
2007/4/1 公式海賊本「電撃April Fool」に緒方剛志さんのパロディーイラストが掲載される。
2007/4/10 隔月刊誌「電撃hp」47号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第3炎「知ると知らぬと」が掲載される。
2007/6/10 隔月刊誌「電撃hp」48号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第4炎「夢の中で」が掲載される。
2007/8/10 隔月刊誌「電撃hp」49号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第5炎「血の影」が掲載される。
2007/10/10 隔月刊誌「電撃hp」50号にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2007/11/23 公式海賊本「電撃h&p」に緒方剛志さんのパロディーイラスト「ブギーポップは終わらない!?」が掲載される。
2007/12/10 隔月刊誌「電撃文庫MAGAZINE」プロローグ1号に短編「ブギーポップをさがして」が掲載される。
2008/1/10 単行本「ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド」出版。
2008/4/10 隔月刊誌「電撃文庫MAGAZINE」創刊号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第6炎「魔なるもの」が掲載される。
2008/6/10 隔月刊誌「電撃文庫MAGAZINE」2号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第7炎「罠の中の罠」が掲載される。
2008/8/10 単行本「ヴァルプルギスの後悔 Fire1.」出版。
2008/8/10 隔月刊誌「電撃文庫MAGAZINE」3号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第8炎「サムライと魔女」が掲載される。
2008/9/27 「電撃文庫MAGAZINE」増刊号にエッセイ「竹泡対談」が掲載される。
2008/10/5 電撃文庫創刊15周年記念パロディイラスト集「電撃パンチランキング」に緒方剛志さんのパロディーイラストが掲載される。
2008/10/10 隔月刊誌「電撃文庫MAGAZINE」4号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第9炎「天敵」が掲載される。
2008/12/10 隔月刊誌「電撃文庫MAGAZINE」5号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第10炎「分岐点」が掲載される。
2009/2/10 隔月刊誌「電撃文庫MAGAZINE」6号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第11炎「串刺し」が掲載される。
2009/4/10 隔月刊誌「電撃文庫MAGAZINE」7号に長編「ヴァルプルギスの後悔」第12炎「サイレンの海」が掲載される。
1998年発表と言う、新しい作品ではありますが、 特にその年の末からは矢継ぎ早に色々な発表がありました。
度重なるイラスト展、TVコマーシャルへの採用、コミック化、 ついにはTVアニメと実写映画...
原作者である上遠野浩平さんが新人作家であることを考えると異例のことです。

この異様なまでの盛り上がりを見せる「ブギーポップ」という作品は、一体何なのか?
次の項で、私なりに説明してみましょう。

「ブギーポップ」とはどんな作品なのか
陳腐な言葉を使って一言で言うなら、「ブギーポップ」は「都市伝説」です。 どこにもありそうな平凡な都会に暮らす、どこにも居そうな平凡な少年・少女達(中には青年もいますが) によって語られる「都市伝説」です。
ストーリーは彼らの断片的な回想(あるいは告白)のリレーによって進み、 大抵の場合、それは謎の組織「統和機構」に絡む奇怪な事件です。
そしてストーリーがクライマックスに達し、 主人公たる少年(あるいは少女)が絶体絶命の危機に陥った時、 どこからともなく不思議な少年ブギーポップが登場するのです。

彼は紺のマントに紺の帽子、顔を白く化粧して黒のルージュという チンドン屋かコスプレみたいな珍妙な格好をしています。
しかし、ワイヤーを自在に操って武器とする彼は、 いつも無敵な強さを披露して悪役供を余裕で蹴散らし、 主人公を窮地から救うと、 クールながらもきざったらしい科白を残して姿を消して行くのです。

しかし、これだけならただの安っぽいオカルトです。
「ブギーポップ」の面白さは、 ストーリーやキャラクターについての大量の情報が極めて偏っていることにあるのです。 特に主役たる少年・少女達については、 ひたすら彼らの視点から、彼ら自身の世界のみを描いています。
そして彼らの多くは心的外傷や人には言えない秘密を抱えていて、 外見と自分が抱く自己像とに大きなギャップがあるのです。 そうしたギャップやキャラクター達の思い込みを 把握できるのは読者だけの特権なのですが、 与えられている膨大な情報からはほとんど何も分からなかったりします。 実は肝心なことは何も知らされていないのかも知れません。 いや、何が重要なのかさえも知らされていないのです。

ブギーポップは何者なのか? 「ブギーポップ」シリーズの言わんとしている事は何なのか? 作中にその解答は出て来るのですが、 どうもそれが最終的な解答ではないように、私は思えます。
こうした情報の洪水と、その中から必要な情報を拾い出して行く作業は 読者に課せられた仕事であり、 それゆえ、読者は自分自身で説得力を作っていくことができるという... なにか、段々言っていることが良く分からなくなってきましたね。(汗)

簡単に言いましょう。文章が上手いのです。
シリーズを通じて、「これ、どっかで見た事あるなぁ」というありがちな展開が多いにも関わらず、 付け焼き刃のような安っぽさがありません。 とにかく面白い要素を次々とぶち込んで、それを見事にものにし、 読者に投げつけてくるのです。

さて、作品の紹介はこの辺にしておいて、 次は「ブギーポップ」がなぜ、こんなに注目されるのか? について私が思う所を書きましょう。

「ブギーポップ」が注目される訳
「ブギーポップ」はミステリーあり、サスペンスあり、ロマンスあり、アクションあり、 サイコあり、ポップありで、その盛り沢山さが魅力ではあるのですが、それだけでは売れません。 「ブギーポップ」が注目される最大の要素はキャラクター、 とりわけ主人公たるブギーポップのキャラクターです。

試しに、ブギーポップの絵を描いてみましょう。 緒方剛志さんの挿し絵を見て、個性的な筒のような扮装を写せれば充分です。 細かい飾りや表情を気にする必要はありません。
そして、それを人に見せてみましょう。 「ブギーポップ」についてちょっとでも知っている人であれば、 あなたの絵が上手かろうが下手であろうが、それがブギーポップだと一目で分かるはずです。

これがキャラクターの力です。
恐らく、今後「ブギーポップ」がメディア展開されていくのは間違いないでしょう。 そしてメディア展開に歪曲は付き物で、緻密な設定は大抵崩されてしまうものです。
しかし、どんなに「ブギーポップ」という作品が変わろうとも、 ブギーポップの放つ強烈なキャラクターは変わりようがないのではないでしょうか。
あの扮装と、変化に乏しい表情と、道化じみたおどけた口調は。

緻密な設定や心理描写がなければ「ブギーポップ」じゃない!という人も多いでしょうが、 (かく言う私もそういう一人ですが、) 実際に過去に売れた作品を見ると、 根底に流れる世界観とか設定の本質を理解しているかどうかは2次的なもので、 多くの人には表面的なインパクトが作品のイメージとして残るようです。
ですから、今後「ブギーポップ」という作品は、 主に主人公ブギーポップのキャラクターとして語り継がれていく事になるでしょう。 そしてブギーポップは、語り継がれるに相応しい個性の持ち主なのです。


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