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――第三章(一)―― |
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帰らぬ歌 |
−太陽の神殿 アムネスティ その名の通り太陽神(リ−セの祖父)を崇める神殿である。 カグヤからほぼ南に3時間程行った砂漠に存在する。 その神殿は選ばれしもの、もしくは入るのを許されたもののみ入ることができる。
俺達はあのあとすぐにカグヤを出てアムネスティを目指した。
俺は十分ほど歩いたら地平線に白い物がぽつんと見えた。 バキッ
やっやべえ。枝が折れやがった。
このままでていいものなのか、俺が迷っている間に女の子はこっちにずんずん近づきてきた。 ガシッ
「何か言いなさい!でないと・・・・・・」
「私はメアリ−。この神殿の巫女長です。この子はリリ−。巫女です。」 ばっ
俺はソファから立ち上がって、
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帰らぬ歌−月光− |
「リ−セ様。戻りましょうよ。」 「い・や・だ。」 俺達は庭で一番大きい木に登り、ぼお−っとしていた。 もうあれから3、4時間くらいたっただろうか。もうだいぶ日は西に方むいている。 もう11月だもんな・・・・・・ 日が沈むのも早い。 アリスたち、どうしたかなあ。この神殿に来ていることは確かだろうけど。 でも会いに来ないのはきっと俺に気を利かせているからだろう。 「リ−セ様やっぱりショックなのですか?伝説のテバジャだったてこと。」 「・・・・・・・」 テバジャ、破壊と再生を行う戦士のこと・・・・・・ 俺は? 伝説の? 「なあ・・・・・・」 「?」 「普通のテバジャと伝説のテバジャってどう違うんだ?」 「再生する規模が違うのです。 伝説のテバジャというものは世界を革命する力を持っていると言われています。 生まれる確率は十億年に一人。神や魔をも超越した力を持っている。 すなわちこの世界の創造主にも値する力を持っているといわれています。」 「創造主?」 「ええ、神をも魔をも越えた力を持っているのは創造主しかいませんから・・・・・・」 「・・・・・・」 もう日が沈む。 夕焼けがきれいだ。 「俺、この前までは普通の人間だったんだ。普通の、どじで間抜けなリ−セで・・・・・・」 「でも、そんなものではないでしょうか。みんな。私だってそうですもの。 巫女の力があるといわれて無理矢理ここに連れて来られて・・・・・・」 そう、かもしれないな・・・・・・ みんな、自分ですらしらない事を言われて、戸惑って、他人に支えられて、 だから俺達生きてこれたんだ。 アリスも、マグナ−シュに目覚めた時、こんな感じだったのだろう。
夕日はもうすっかり沈み、もう辺りはだいぶ暗くなってしまった。
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帰らぬ歌−灼熱のココロ− |
あづい・・・・・・あづすぎる・・・・・・ このエレガントでか弱いアリス様にはきついわ・・・・・・ ラムザとティ−ンさんは私に気を使ってくれるけど、リ−セは私なんか知らん顔。 リ−セ!あんたと私じゃ体力っつうもんが違うんだからね! 足がもつれてきた。 もう・・・だめえ・・・ 「もうや−。もう三時間歩いてんだし休も休もう」 砂漠の砂の重さや、日差し、暑さのせいでもう足が動かない。 どさあ。 「ったく。じゃあ休んでろよ。俺少し辺り見てくる。」 今回は本当につらいんだぞ。本っとお−に!!
リ−セが行って、20分程したら、足はだいぶ楽になった。 ドサッ
目の前は真っ暗。 「アリスさん・・・アリスさん・・・」 ば!!
目が覚めたら、そこは白い建物の中だった。
私はまたベットに寝っこがる。
あいつと私が出会ったのは12歳の頃。
くすっ
ピイ−ピピピ−
私がなぜこんなことに首を突っ込んでいるのか知ってるの?
私はリ−セが砂漠でいなくなったとき、
断られるのが怖い。
私は砂漠に出る。
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