さてさて、この二つのお話、どこかで見たことがありませんか?
そう、ヒロインが銃を振りまわしてこそいませんが、
サラを中心にして見た「幽艶花」は「レディ・ガンナーの冒険」と、
セフィアナを中心にして見た「幽艶花」は「スカーレット・ウィザード」と基本的に同じ物語なのです。
(こういうことに着目する時点で、私の本の読み方はどこか間違っているような気がしないでもないです。)
だからと言って「幽艶花」が「レディ・ガンナーの冒険」と「スカーレット・ウィザード」の原形だとまでは断定できません。
なにしろ私は「望園鏡」シリーズを読んだのは「幽艶花」が初めてですし、
茅田砂胡さんは他にも同人作品を沢山書かれています。
同じパターンのお話がニ回出てきたからには、
茅田さんが他の作品でも同じパターンを使われている可能性は高い訳でして、
その中で「幽艶花」が原点であるとはとても言い切れません。
また、「サラの視点から見た幽艶花」と「レディ・ガンナーの冒険」は、同じパターンのお話でありながら、
それぞれの主人公であるサラとキャサリンのキャラクターが全く違います。
他にも類似点はいろいろあるのではありますが、主人公のタイプが違うという点で、
「幽艶花」が「レディ・ガンナーの冒険」の原形であると言い切るのは少々無理があるでしょう。
しかし、「セフィアナの視点から見た幽艶花」と「スカーレット・ウィザード」は、お話のパターンだけでなく、
主人公セフィアナとジャスミンのキャラクターが一致する点で、その関連性がとても強いと言うべきでしょう。
「『深窓のお姫様』セフィアナと『赤ゴジラ』ジャスミンのキャラが一致するですって!?」と仰るそこの貴方、
ジャスミンはああ見えても遺伝子異常で寿命30歳と言われた「眠り姫」だということを忘れていませんか?(笑)
「望園鏡」シリーズでは、セフィアナとは別にジャスミンの原形と言われているキャラが存在します。
小次郎の母親である赤毛の女傭兵クレアです。
しかしクレアはジャスミンの「赤ゴジラ」な面の原形ではあっても、
幼少のころの病弱な「ミリィ」の部分の原形とは言えません。
そして私はお話のパターンと主人公のキャラの両方が一致する点で
「幽艶花」のセフィアナこそが「スカーレット・ウィザード」のジャスミンの幼少期「ミリィ」の原形である可能性が
非常に高いと考えています。
つまりジャスミンというキャラクターはセフィアナとクレアを組み合せて生まれたのではないかということです。
・・・・と、ここまでだけで、だいぶうんちくが長くなってしまいました。
「小次郎はダムーそっくりですわ」とか「サルヴィアはアンジェラではないでしょうか」とか
「ひょっとしてオルテスがランスーリンの原形キャラだったのか!?」などなど、
まだまだ書きたいことがつもり積もっているのでありますが、
それはまた回を改めてお送りしたいと思います。
なお、私に「幽艶花」を読む機会を与えて下さいました、みやさんに、遅れ馳せながら御礼申し上げます。
ありがとうございました。
それでは今回はこの辺りで失礼いたします。